2013年1月/コラム

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2013年1月

小室哲哉さんを紫微斗数で占うと『命無の天機太陰』です。

さて、シリーズ化しつつある《紫微斗数を使っての有名人考察》

 

今回、題材として取り上げるのは

音楽プロデューサーの小室哲哉さんです

 

19581127東京都生まれの54歳。

 

音楽プロデューサーとして作詞、作曲、編曲なども手がける

マルチな才能を持つ男性です。

 

TMNETWORK』でキーボーディストとして活躍し、

それと平行して数々のミュージシャンに楽曲を提供されました。

 

提供楽曲がオリコンシングルチャートでトップ5を独占したり、

4年連続でプロデュース曲が日本レコード大賞を受賞するなどし

TKブーム』という社会現象まで巻き起こした音楽業界の大人物です。

 

1996年には、ようやくブームも低迷し2000年には終息しました。

2002年3月に入籍するも、結婚生活わず10ヶ月間でのスピード離婚。

2006年には5億円詐欺事件で逮捕され3000万円の保釈金を支払い保釈

 

2010年5月に復帰第一作として『AAA』の楽曲をプロデュースし、

その翌月には歌手の森進一さんへの提供楽曲が発売。

これ以降もSMAPや超新星、浜崎あゆみさんへの楽曲を提供されています。

 

類希なる才能を持ちながら、波瀾万丈の人生を歩む

日本のトップミュージシャンの命盤、気になりますよね?

 

さっそく考察に入りましょう。

 

いつものように三方四正から考察していきます。

 

まずは命盤の中心、命宮から。

なんと命宮には主星が無いんですよね。

あるのは哲学、宗教の星『天空』と古典芸能の星『龍池』です。

小室さんは以前とり上げた浜崎あゆみさんと同じ『命無星曜格』になるわけです。

この場合、対宮の遷移宮の影響を7割程度うけます。

 

次に、第一印象や営業運をあらわす『遷移宮』の状態

遷移宮には知恵と学問の星『天機』、感性と芸術の星『太陰』、

天空と双子の凶星『地劫』、星の性質を助長する作用を持つ『天馬』、

そして化権に化忌、自化科が入ります。

化忌や地劫、天空は本来凶星であり、物事を悲観的に捉えやすく、

神経質で嫉妬深くなるなどの傾向がありますが、

小室さんのようなアーティストだと、

逆に凶星の力がプラスに働いてきます。

 

主星も天機太陰といった学問や芸術を司る星です

小室さんにとって、アーティストはまさに《天職》といえるでしょう。

 

続いて、『官禄宮で仕事運を考察します。

人気運の象徴『太陽』が入っています。

太陽が象徴するように、小室さんの仕事はかなり華やかですよね。

 

と同時に、トラブルの星『羊刃』、孤独の星『天刑』も入り、

命宮からの化忌が飛星します

 

スポットライトを浴び、注目を集める反面、

トラブルやスキャンダル、自らの失敗で人気運を下げてしまう、

マイナスの暗示もあります。

 

財の動きを見る『財帛宮』はどうでしょう

財帛宮には研究の星『巨門』と、激動の星『火星』、

色情の星『天姚』がいます。

 

巨門は自分の技や技術を磨くことが収入になる」ことを表しています。

財帛宮火星は出費が激しさを

天姚は異性関係にまつわる出費をあらわしています

金銭面ではかなり注意が必要なようです

 

さて、時期の考察に入りましょう

まずは21から30歳までの大限運です。

 

10年間の総合運をあらわす命宮には

天同』『自化禄』『陀羅』が入っています

 

凶星の陀羅がいるので要注意な時期ですが

陀羅の輝度(力量)が高く、

天同化禄にはそれぞれ《解厄作用》備わっているため

凶作用は充分に抑えられると判断できます

 

官禄に入る『地劫化忌の存在が気になります。

さらに官禄宮から化忌を飛ばすと命宮を直撃します

この時期は変動とともに《仕事関係でのトラブル》があるとみてよいでしょう。

 

実際に、1983年(25歳)に「TM NETWORK」を結成するまでは、

バンドを結成しては解散するといった、心労の多い時代だったようです。

 

 

そんな大限運(10年運)も終わりに近づく頃、

ようやく希望の光が見えだします。

 

大歳運(1年運)をみてみましょう。

まずは1983年に結成したバンド「TM NETWORK」のシングル

GETWILDをヒットさせた、1987年です。

 

このの命宮は「卯」です。

なんと、星がひとつも入っていません。

命宮に星がない場合、向かいの対宮の状態が重要となります。

対宮には帝王の星『紫微』と芸能の星『貪狼』が入り、

なんと『化禄』という大吉星が付きます。

 

この1年間吉星が目白押しです。

さらにライバルや同僚との関係をみる『兄弟宮』

慈愛をあらわす『天同星』が入り、

最大の吉星である『自化禄』がつきます

これだけの条件が重なれば、評価や名声が高まるのもうなずけます。

 

とはいっても、やはり命宮は《カラッポ》の状態

日本レコード大賞の受賞や数々のミリオンセラーは

自分のやりたい音楽で成功を掴んだ」というよりも

リスナーのニーズに答える音楽で成功した」

いえるのではないでしょうか。

 

では、次の大限31歳~40歳)考察に移ります。

 

命宮にはサムライの星『武曲』と変動の星『破軍』、

財庫の星『禄存』に芸能の星『紅鸞』がいます。

 

破軍は、良くも悪くも極端な変動をあらわす星です。

武曲や禄存といった安定の星もいるので

ある程度の歯止めは効きますが、

環境や人脈の変化は免れないでしょう。

 

その反面、武曲と破軍の組み合わせは

《勝負強さ》という意味もあります。

流行をとらえ続ける必要のある音楽業界においては、

非常に有利な時期といえます。

 

他の三方四正をみていきま

 

財帛宮には勝負師の星『廉貞』開拓者の星『七殺』が入ります。

副星では、双子の吉星『左輔右弼』と『文昌文曲』など吉星が集結し、

発財するには充分な要素がそろっています。

 

遷移宮は天相天喜』が入り、

官禄宮も紫微貪狼化禄』がつき、

芸能活動にはふさわしい時期

 

この時期、小室さんの活躍にはめざましいものがありました。

自身のバンド活動に収まらず、

様々なアーティストのプロデュースを手掛け、

いわゆる「小室ブーム」という社会現象まで引き起こしました。

 

しかし、飛ぶ鳥をおとす勢いの小室さんにも、この大限運の終焉とともに、

次第に陰りがみえてきます。

 

いつしか、ヒットヒットチャートの上位を占めるようになってきた、

非小室系》と呼ばれるJ-POPアーティストの存在。

それにともなって《小室ブームの衰退がはじまり、

終焉を迎えたのが2000の出来事です。

 

この年(辰)の命宮安定の星『天同』が入り自化禄が付きます。

トラブルを意味する凶星『陀羅』もいますが、

天同と化禄は凶作用を弱める《解厄》の力があるので、

最悪の事態は免れています。

 

財帛宮も遷移宮もまずまずの状態ですが問題となるのは官禄宮

天機』『太陰化権』や『化忌』などがつき

副星では、天馬と地劫がいます。

環境の変化にともなう、困難や挫折暗示です。

 

さらに財帛宮からの化忌命宮に飛びます。

金運は悪くはありませんが、収入の減少が本人を苦しめるわけです。

幸いにも命宮の状態が良いので、一大事には至らなかったようです。

とはいえ、この小室さんにとって、

まさに試練だったといえるでしょう。

 

次に元妻のASAMIさんと離婚した2002の運勢

午年ですから午宮を見ます。

この年の命宮、カリスマ性の星『太陽』をはじめ

争いの星『羊刃』に孤独の星『天刑』が入ります。

人気運の低迷ととも、精神的な苦痛と別れのある暗示が出ています。

 

さらに財帛宮に主星がなく、失財をあらわす『天空入っています。

そればかりか、対宮には損失を表す地劫、最大の凶星『化忌』までが入り、

まさに四面楚歌の状態。

金銭面では相当な苦労がうかがえます。

 

このとき小室さんは離婚したASAMIさんへの慰謝料として

約7億円を分割で支払っていましたが

資金繰り悪化したため2004年頃には滞りをみせていたそうです。

 

所有していた別荘や株、高級車やクルーザーなどの資産売却始めたのもこの頃。

70億の株式評価の損失があり、自らの会社の経営から手を引いています。

 

それに際して、

98年からの10年間はなかなか曲が出てこなかった

やれることはやりつくした気がして貪欲になれなかった

などモチベーションの低下について語っています。

心底苦しんでいた様子がうかがえるコメントです。

 

彼の試練はまだ続きます。

1時期世間を騒がせた『5億円詐欺事件』で逮捕され、

有罪判決が下された2009

命宮には『廉貞』『七殺』が入ります。

意外にも、副星は『左輔右弼』『文昌文曲』と吉星ばかり

 

他の宮にも凶星は無く、一見かなり良好にみえすが、

なんと財帛宮と遷移宮からの化忌が、ダブルで命宮に飛びます。

加えて、この1年限定の「太歳化忌」、

10年運の「大限化忌」もつきます。

 

4つの化忌による苦しみは、想像を絶するものでしょう。

金銭面、営業面など、様々な方面でのトラブルが予測されます。

人によっては生死にも関わるほどの凶運となります。

 

しかし幸いにも父母宮、兄弟宮から命宮に化禄が飛びます。

これが《救いの手》となります。

試練は多いでしょうが、周りからの強力な支援があるわけです。

 

ちなみにこの時、被害者側への解決金6億5000万円は、

エイベックスグループ社長の松浦勝人氏が立て替えています。

 

SNSでは『小室哲哉の復活を願う会』というコミュニティが立ち上がり、

復帰を期待するファンや関係者によって減刑を望む声が高まりました

 

この時の判決は懲役3年、執行猶予5年の有罪判決でしたが、

ファンや音楽関係者たちの声が無ければ

刑期はもっと長引いてたかもしれませんね。

 

それでは最後に、

ミュージシャンとしての再出発を果たした2010年の考察です。

 

この時期の大限(10年運)は未の『奴僕宮』になります。

安定の星『天府』と、援助者の星『天鉞』が入っています。

遷移宮は廉貞七殺、左輔右弼に文昌文曲とかなり良い状態。

ゆるやかな運気の復活が期待できる暗示です

 

2010年は寅年なので「寅宮」をみます。

ちょうど命宮の年ですよね。

命宮の年は「自分らしさを取り戻す」という意味合いがあります。

翌年も星がなく、対宮には紫微貪狼に化禄。

そして次の年が天同の自化禄。

少しずつ回復している兆しです。

 

では最後に、小室さんの今後の成功を願って、

今年の運気の考察です。

 

今年は巳年です。

命宮は武曲破軍ですが、それぞれ命宮から化科と化権が飛星します。

さらに副星は紅鸞と禄存。

吉星のオンパレードなんですよね。

しかも破軍には、1年間限定の『化禄』もつきます。

 

「過去を清算して大躍進するチャンス」といえるでしょう

 

去年の東日本大震災復興支援でTM NETWORKとして参加し

約4年ぶり活動再開を果たしたことも含め、

今後の活躍は十分期待できそうですね。

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回の小室さんのように、三方四正に凶星が多い人は、

確かにトラブルや困難の多い人生になる傾向があります。

しかしその反面、単類希なる才能や、

多大な影響力を持ってる方が多いのも事実です。

 

一概に「凶星が多い命盤が悪い」とは言えないのです

ここが紫微斗数における解釈の面白いところなんです。

 

長くなりましたので、今日はこのへんで。

 

 中島多加仁


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年末に出産された女優の山田まりやさんは、紫微斗数でいうと『火貪格』になります。

 

ちょっと間があきましたが、

第一子を出産されたタレントの 山田まりや さんを

紫微斗数で占ってみたいと思います。

 

1996年にデビューし、                   

同年に開催された第一回『ミスヤングマガジン』グランプリを受賞。

 

フジテレビ・ビジュアルクイーン・オブザイヤーにも選出され、

グラビアアイドルとしての活動を始めます。

 

数々のTV番組に出演し、バラエティー番組を中心に

サスペンスや時代劇、舞台などノンジャンルで活躍されている、

マルチな才能を持つ女性です。

 

2009年に、舞台俳優の草野徹さんと結婚。


2010年には、7年間の闘病生活をへてクローン病を克服。

昨年の12月29日に待望の第一子を出産。

まさに今が幸せ絶頂期でなのではないでしょうか。

 

明るく好奇心旺盛なキャラクターで、

鋭いツッコミと歯に衣着せない思い切った発言が彼女の持ち味。

 

それでいて、場の空気を読むのも上手いため、活動の場を選びません。

 

そんな山田まりやさんの命盤、さっそく見ていきましょう。



 

まずは、いつものように本質をあらわす『命宮』から。

 

まりやさんの命宮には、

恋愛や交際、歓楽を象徴する『貪狼』がいます。

 

貪狼は、基本的に楽天的で素直な性格をしています。

 

かと思えば、気丈で大胆な側面もあわせ持ち、

人一倍欲望が強い星でもあります。

 

社交的なのですが、ルールや人に束縛されるのが大嫌い。

ちょっとワガママだけれど、自由を愛する星とも言えますね。

 

貪狼の字面どおり、本質的には《いっぴきおおかみ》なんです。

副星には、争い・活力の星『火星』と蓄財の星『禄存』が入ります。

 

さて、ここで注目したいのが火星の存在です。

火星は鈴星と双子の星で《アクシデントの星》とよばれる凶星。

 

ですから、命宮に火星・鈴星をもつ人は、

情熱的でバイタリティはありますが、

気性が激しい性質のため

外部との争いやトラブルを招いてしまうのです。

 

しかし、凶星である火星・鈴星は、意外な役割を担うことがあります。

貪狼と組み合わさることで《突発的な発展》をよぶ吉格になります。

 

火星の場合は『火貪格』、鈴星なら『鈴貪格』と呼ばれます。

 

さらに蓄財の星『禄存』も加わりますので、

人生における発展が充分に期待できる命宮といえるでしょう。

 

次に、命宮の対宮(向かい側の宮)外出運や第一印象をみる

『遷移宮』を考察します。

 

遷移宮には、勝負師の星『廉貞』と

古典芸能の星『鳳閣』、星の働きを後押しする力を持つ『天馬』がいます。

 

廉貞が遷移宮に入るのは非常に良いことです。

初対面はクールな感じですが、徐々に魅力が出てくる傾向にあります。

 

ここで飛星術を使ってみます。

命宮から『化禄』を飛ばしてみると遷移宮に飛びます。

これはすばらしい現象です。

 

廉貞の威圧感も緩和してくれるのです。

 

彼女の性格や人柄が、初対面での第一印象ににじみ出てくるのでしょう。

 

天馬の存在もあって、遷移宮の状態も命宮と同じく良好なのです。

 

続いて、仕事のスタイルをみる『官禄宮』を。

 

主星は開拓者の星『七殺』で、そこに古典芸能の星『龍池』がいます。

 

七殺は、自ら道を切り開いていく独立心旺盛な星です。

 

まりやさんは、他人から与えられた仕事をこなしてくタイプではなく、

自分で選んだ仕事をバリバリこなしていくタイプなのです。

 

また、官禄宮からの飛星化禄が命宮につきます。

 

「自分の意志を貫く仕事スタイルが自分自身を幸せにする」

と読み取れますよね。

 

財帛宮も観ましょう。

 

主星は変動の星『破軍』です。

副星が吉星の『文昌』と『左輔』、そこに凶星の『鈴星』がいます。

 

破軍が財帛宮に入ると、収入が安定しなかったり、

金銭の出入りが激しくなる傾向にあります。

 

しかし文昌と左輔がいるのである程度安定はします。

ただ凶星の鈴星もいるので、金銭管理には十分気をつけてほしいものです。

 

それでは年運考察に入りましょう。

 

まずはデビューした年、16歳のときの大限(10年運)からみていきます。

 

この時の命宮は、人気運の象徴である『太陽(日)』と、

麗しさと清らかさの『太陰(月)』がメインですね。

そこに扶助の星『天鉞』と美の星『紅鸞』が寄り添っています。

トラブルの星『陀羅』がいるのですが、

生年化禄と生年化科、そして自化科がつきます。

 

命宮の状態は文句なし。

 

他の宮はあまり良くはありませんが、

なんと父母宮の飛星化禄が命宮に飛びます。

目上や上司からのお引き立てがあるのです。

 

さらに父母宮の星自体も先ほど紹介した『火貪格』です。

とてもいい状態なので、目上の力を借りれば

必ず大きな躍進ができる時期だったのです。

 

太歳(1年運)で見てみても、星は天梁の独主ではありますが、

ここからも命宮に化禄が飛びます。

 

こうした星の配合が、華々しいデビューをもたらせたわけです。

 

次に所属事務所の移転と、初舞台デビューを飾った年の考察をしましょう。

 

このときの大限はサムライの星『武曲』に女帝の星『天府』、

生年化権に自化忌という状態になっています。

 

以前お話ししたように、化忌は紫微斗数ワースト1位の大凶星です。

幸いにも天府は凶星の力を押さえる『解厄の星』ではあるのですが、

トラブルが消えるわけではなく、とても苦しい時期だと言えそうです。

 

実際に2004年に、所属事務所の『イエローキャブ』の分裂騒動がありました。

幸いにも恩人である野田前社長の創立した事務所に移籍するということで、

どうにか危機を乗り切っています。

 

この年から舞台の活動にも力を入れています。

 

ここで太歳をみてみましょう。

 

なんとこの時の年は火貪格に禄存なんですね。

とても素晴らしい年運です。

 

まさに『災い転じて福と成す』と言える年運でしょう。

 

次に、難病の『クローン病』を克服し、第一子を出産した大限と太歳です。

 

この時の命宮は、平和を愛する星『天同』を主に、

苦労・紛失・災厄を司る双子の凶星『天空』と『地劫』、

そして生年化忌が入ります。

 

正直言って、状態はかなり悪いのです。

 

この10年間は、とても苦しい時期だと言えるでしょう。

 

まずはクローン病の克服を発表した2010年です。

 

この時の命宮は、廉貞に鳳閣と天馬。

 

悪くない組み合わせですが、

ここから『飛星術』を使って化忌を飛ばしてみると、

なんと健康運を司る『疾厄宮』に飛びます。

 

身体に気を使わなければならない時期ですが、

疾厄宮の星は幸いにも天機に巨門と自化禄です。

羊刃に天刑がいるので苦しみは伴いますが、結果は良好になるはずです。

 

ちなみに天刑は『医療』を司る星で、

それが学問研究の星、天機や巨門、さらに自化禄と同宮する。

ということは、

「良い治療法と出会う」「名医に巡り会える」と読み解くことができます。

 

凶星の羊刃や飛星化忌の存在があるので、

何かとトラブルに付きまとわれたり、

自暴自棄になってしまいがちでしょうが、

もともと強い命宮なので、精神的にも乗り越えれて、

病気の克服は十分可能だといえるでしょう。

 

まりやさんが最初に症状を訴えたのは2003年でした。

この時はテレビで急性盲腸炎とコメントしていましたが、

2010年では「クローン病を克服した」と発表しています。

 

ちなみにクローン病とは、潰瘍性大腸炎という病気で、

口から肛門までの全消化器官が部分的に炎症をおこす原因不明の難病です。

下痢や腹痛、酷い場合だと腸閉塞などをわずらいます。

 

このとき出会った鍼灸の先生に勧められ、

炭水化物を1年抜いたら正常に戻ったとのこと。

 

奇抜な方法ではありますが、

彼女のコメントを見ると、この先生の助言は的確だったのしょう。

 

7年間の闘病生活、そうとう苦しかったと思います。

 

元気になってなによりでしたよね。

 

では、第一子を出産された2012年の運を見ていきたいと思います。

 

命宮の状態は破軍に左輔、文昌に鈴星とまずまず。

 

出産や育児能力に関する『子女宮』には主星が無く、

あるのは天魁と天喜に天姚。

 

主星が無くとも吉星ばかり。

家庭内の環境をみる『田宅宮』の状態は大変良好です。

 

出産までにトラブルがあったとしても、基本安泰といえるでしょう。

 

最後に今年の運を見ていきましょう。

 

ちょうど10年運と1年運が重なるときです。

 

命宮の状態はよくありませんが、

家族や親友に見せる人格をあらわす『福徳宮』の状態は良好で、

家庭環境をみる『田宅宮』も火貪格に禄存と文句なしの組み合わせ。

 

今年は、仕事を忘れて育児に専念する時期と言えます。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回は、彼女の命宮が『火貪格』という特殊な格をもっていたので

題材に取り上げてみました。

 

本来、凶星とよばれる火星と鈴星がなぜ貪狼と加会すると吉格になるのか?

そういう逆転の法則なども、この紫微斗数の醍醐味なのです。

 

それじゃあ今回はこのへんで。

 

 中島多加仁


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紫微斗数で占いました。『ayu』こと浜崎あゆみさんは「命無の武曲貪狼」です。

さて今回も、紫微斗数を使って著名人の命盤を考察しようと思います。

今回取り上げるのは、昨年末の紅白歌合戦の紅組で、

トップバッターを飾った『ayu』こと浜崎あゆみさんです。

 

1978年10月2日生まれの34歳(2012年現在)。

 

小学生の頃にSOSモデルエージェンシー福岡にスカウトされ、

まずは『浜崎くるみ』の名前でデビュー。

 

その後、東京の大手芸能プロダクションである

サンミュージック(現在はサンミュージックプロダクション)に所属し、

93年の4月、テレビドラマ『ツインズ教師』で女優デビュー。

歌手としての活動より、女優としてのデビューが先でした。

 

94年に芸名を浜崎あゆみに改名し、テレビドラマや映画などに出演。

 

この時、音楽バラエティー番組では歌を披露していましたが、

どちらかと言うとアイドル色の要素が強かったようです。

 

その後、エイベックス松浦勝人社長と邂逅し、

96年に本格的に歌手を目指すことになります。

ボイストレーニングのためニューヨークへ渡って、

98年に見事『poker face』でデビューを果たしました。

 

数々のシングル、アルバムの売上げでミリオンセールスを記録。

歌手としての人気はもちろんのこと、

ファッションリーダーとしての人気も高く、多くの雑誌やCMにも出演。

 

特に10代の女性からの支持率は抜群で、

マスコミは『女子校生のカリスマ』と呼びました。

 

一時期、左耳の疾患を煩ったり、

最近は約1年でのスピード離婚や、

昨年のバックダンサーとの熱愛報道など、

プライベートでは波瀾な人生。

 

はたして、彼女が生まれ持った運命とは一体どういうものなのか?

 

さっそく考察に入りましょう。

 

  

まずはいつも通り、命宮を中心に三方四正からみていきます。

 

彼女の命宮には、なんと主星が無いのです。

あるのは副星の『文昌』『文曲』『天魁』だけです。

 

ただし副星は、どれも吉星ばかりですね。

ここで注目したいのは《命宮に主星が無い》ということ。

 

彼女のように、

命宮に主星が無い状態のことを『命無星曜格』と呼びます。

自分の生き方へのこだわりやエゴが少ない分、

周囲の影響をダイレクトに受けてしまうので、

良くも悪くも付き合う人間や選んだ環境に大きく左右されてしまいます。

 

また命無星曜は主星がありませんので、

対冲(向かい側の宮)である『遷移宮』の影響を7割ほど受けます。

 

ですから彼女の場合、遷移宮を重視します。

遷移宮にはサムライの星『武曲』に自化禄です。

夜の貴婦人をあらわす『貪狼』にも化禄と自化権がついてます。

副星は、目上からの引き立てを意味する『天鉞』がいます。

 

文句無しの組み合わせですよね。

 

さらに以前紹介しましたが、天魁と天鉞が向かい合います。

覚えてますか?

そうです『坐貴向貴格』です。

 

命宮に主星はなくとも、素晴らしい『吉格』と言えるでしょう。

 

彼女のように命宮に主星の無い人のことは、

単に「命無で副星が・・・」と呼ばずに、

「命無の武曲貪狼」という言い方をします。

 

次に、財帛宮で金銭運を見ていきましょう。

 

財帛宮に入るのは慈愛の星『天相』に、

芸能や美を司る『天姚』と『紅鸞』という副星。

 

天相は「人の喜ぶ顔を見るのが大好きな星」です。

副星の天姚と紅鸞は、芸術や美しさを象徴する星。

 

彼女がたくさんのファンを元気付ける歌を唱い続けることで、

それが大きな収入になる...という暗示と取ってよいでしょう。

 

続いて、官禄宮で仕事運をみます。

 

官禄宮には女帝の星『天府』に蓄財の星『禄存』、

そして孤独の星『天刑』が入ります。

 

仕事運をあらわす官禄宮の主星が『女帝の星』ですから、

まさしく、ファションリーダーとしての象徴ですよね。

 

さらに吉星の禄存。

 

金銭トラブルがあっても、お金がなくなることはないでしょう。

 

凶星の天刑も気になりますが、

天府は天刑の凶作用を抑える『解厄の星』です。

ゆえに、さして気にする必要はないといえます。

 

遷移宮を中心に、バランスのよい三方四正だといえます。

 

さすがミリオンセラー連発のカリスマアーティスト。

ここまで良い命盤は、なかなかお目にかかれません。

素晴らしいの一言です。

 

それでは年運の考察に入りましょう。

 

まずは歌手デビューした20歳の大限(10年運)の考察から。

 

この時の大限命宮は、主星が無く、

援助の星『左輔』と、活力の星『鈴星』が入ります。

 

主星が無い場合は実力不足や未成熟の暗示ですが、

三方四正を見回してみると、財帛宮には

人気運の『太陽』に自化禄、そして研究者の星『巨門』、

同宮した星の力を後押しする『天馬』に、災厄の星『地劫』がいます。

 

凶星である地劫の存在と、命宮から飛ぶ化忌の影響が気になりますが、

太陽『自化禄』なので問題点はかなり減少します。

 

遷移宮と官禄宮の状態はまずまずといったところですが、

ここで命宮を挟む『父母宮』と『兄弟宮』をみてみましょう。

 

兄弟宮には帝王の星『紫微』に『化科』。

そして、開拓者の星『七殺』がいます。

 

有能で頼もしい先輩や友人がサポートしてくれる暗示です。

 

父母宮に至っては命無ではありますが、

副星は吉星だらけで(対冲である)疾厄宮は文句なしの状態。

 

総合的に見てこの10年は、

実力不足を実感しやすい時期ではありますが

上司や仲間のバックアップに頼って成功できる時期といえます。

 

続いて、太歳考察(1年運)に入ります。

 

まずは最初にオリコンチャート1位を獲得し、

10枚目のシングル『A』が初のミリオンセラーを獲得。

初の紅白出場をはたした99年の年運を見ていきます。

 

このときの彼女の命宮は、

勝負師の星『廉貞』と革命家の星『破軍』、陽気な星『天喜』です。

三方四正は『紫微』に『七殺』、

『武曲』と『貪狼』に天鉞、化禄、自化禄、自化権と実にゴージャス!

吉星ばかりですよね。

 

遷移宮にも『紅鸞』『天姚』といった美や魅力を象徴する星が入っており、

この時の快進撃は起こるべくして起こったといえるでしょう。

 

しかし22歳の年、多忙なスケジュールの積み重ねによって

『突発性難聴』に罹ります。2000年(辰年)のことです。

医師から「すぐ治療にとりかかるべき」と告げられましたが、

ツアーを強行したのです。

 

のちに、ファンクラブのブログにおいて、

その内耳性突発難聴が悪化したこと。

さらに医者から「治療の術はない」と、

左耳の聴覚が完全に失われ、治らなくなったことを告白したのです。

 

2000年は辰年ですから『田宅宮』をみます。

ここには陀羅がいます。不気味な星です。

鳳閣は基本的に吉星ですが、凶星と組み合わさると、

なんと「耳か言葉の疾患」を引き起こすとされています。

 

さて2002年の出来事です。インターネット掲示板に、

ライブ会場で「浜崎あゆみが身障者の少女を罵倒した」という、

動画付きの噂が流れました。

もちろん、これは完全なデマです。

 

この年は「午年」です。午宮を観てみましょう。

この宮は『奴僕宮』といって「ファン」の場所です。

まず、ここには命宮化忌が潜んでいます。

この年の命宮は『疾厄宮』にあたります。

太歳疾厄宮から太歳命宮に『化忌』が飛星するわけです。

さらに、もともとの疾厄宮からの化忌も、同時に飛んできます。

飛星化忌が重なっていますから、そういう災難に陥ると観るわけです。

 

さらに2004年。

今度は、所属会社であるエイベックスの尾家騒動に巻き込まれます。

申年ですから疾厄宮にあたります。

疾厄宮はトラブルが起きやすい時期です。

言葉の災いを示す巨門がいます。

そこに陰湿な『地劫』がいて、それを強める『天馬』もいます。

太陽がいますが、輝きが低いため解厄力は期待できません。

 

そもそも大限が無正曜ですから、

悪い太歳のときは、その影響がダイレクトに出やすいわけです。

 

それでは24歳からの大限に移ります。

 

大限の命宮は紫微七殺になります。チャンスの『自化科』もいます。

さらなる大ブレイクの時期ですね。

財帛宮なんて、武曲貪狼を中心に、天鉞、化禄、自化禄に自化権ですからね。

 

遷移宮も官禄宮も共に安定していますので、

この時期は、思う存分歌手活動に専念できるはずです。

 

次に、2006年の考察です。

女性ボーカル史上初のシングル総売上2000万枚を達成した年です。

 

この年の命宮は、学問の星『天機』に職人の星『天梁』。

さらに古典芸能の星『龍池』、活力の星『火星』と化忌に自化禄です。

 

化忌がいますが『天梁』と『化禄』は《解厄の星》です。

凶作用は十分に押さえ込めると考えられます。

 

官禄宮と遷移宮の状態が少々不安定ですが、財帛宮はまずまず。

 

凶星の『羊刃』も気になるところですが、

さいわい『天同』の輝度が高く、解厄作用があります。

 

10年運の影響も相まって、最高の運気と考えて差し支えないでしょう。

 

続いて、結婚の時期を観てみます。

オーストラリア出身のモデル俳優さんとの結婚を発表したのが

2011年です。卯の年ですから『福徳宮』で、廉貞破軍の年になります。

 

この年の三方四正は悪くないのですが、

配偶者をみる『夫妻宮』に注目します。

といっても、もともとの夫妻宮ではなく、

盤を廻しての夫妻宮ですから命宮が夫妻宮になるわけです。

これを『太歳夫妻宮』と呼びます。

 

さて、この『太歳夫妻宮』から化忌を飛ばすと、

なんと行き着く先は午宮の太陰星(月)です。

この場所は奴僕宮ですが、太歳では『田宅宮』に変化します。

田宅宮とは、家の中や庭環境をあらわす場所です。

つまり、これは「配偶者との同居生活に弊害が発生する」という意味なのです。

 

さらに、この太歳田宅宮から化忌を飛ばすと太歳疾厄宮に、

太歳疾厄宮から化忌を飛ばすと『身宮』にたどり着きます。

 

『身宮』とは、命宮の分身的な存在です。

彼女の場合、遷移宮と一緒になっています。

 

身宮は「人生後半の運勢」や「生きる上での最終目的」など

様々な意味がありますが、

『身』と書くだけあって『身体』という意味もあらわします。

 

ここに疾厄宮から化忌が飛んでくる。

ということは「家庭内での心労や不安などで体調を崩しやすい」と読み取れます。

 

このように『飛星術』を複雑に駆使できるようになると、

一見非の打ち所の無いような命盤から

《隠れた問題点》が次々と見えてくるわけです。

 

これは他の占星術にはない、紫微斗数独自の技術です。

たいへん難しい技法ですが、そこが面白いのです。

 

では再び、年運考察に戻りましょう。

 

彼女の34歳からの大限考察と、

今年の大歳考察を行っていきたいと思います。

 

まずは大限からみていきます。

 

命宮には天機天梁を主軸に、火星と龍池、自化禄に化忌です。

 

まず気になるのは化忌と火星ですね。

しかし天梁と自化禄があるのでさほど心配はないでしょう。

それでも凶星がいるのは事実ですから、注意が必要な時期です。

 

昨年は辰年でしたから、陀羅と鳳閣ですね。

ちょうど12年前の辰年は、先に考察した通り、突発性難聴になった年でした。

ネット上で募った「一番期待はずれだった歌手は?」というアンケートで

浜崎あゆみさんに票が集中しました。

「音程が不安定だった」と感じた人が多かったようです。

 

しかし今年の年運は、天府を中心に禄存と天刑です。

三方四正をみると財帛宮が命無ですが、問題は少ないでしょう。

 

やはり一番気になるのは恋愛運ではないでしょうか。

 

昨年、年下のバックダンサーとの熱愛が報じられました。

昨年の恋愛運を見る太歳夫妻宮には、

出会いの星『右弼』に『化科』、そして紛失の星『天空』がいました。

 

運命の相手に巡り会いやすい時期ではありますが、

結婚に至るのは、ちょっと難しいと判断します。

天空がいますから、周囲が認めない暗示がありますね。

 

しかしながら大限(10年運)はとても良いので、

ぜひとも今度こそ、運命の相手との幸せな結婚生活を手に入れて欲しいです。

 

いかがでしたでしょうか?

 

これだけ素晴らしい命盤を持っていて、

華やかで順風満帆に見える彼女の人生にも、

不安定な時期もあるし、試練や災難もあるのです。

 

どんなに優れた命盤を持っていても、

苦労や悩みの無い人はいないんですよね。

 

とくに彼女の場合は『命無正曜』ですから、

周囲の変化に翻弄される運命ではあります。

 

これからも、皆さんが気になる著名人の命盤を考察したいと思います。

では今回はこのへんで。

 

 

中島多加仁 

 

 

「AKB48」を卒業した、 《あっちゃん》こと前田敦子さんを紫微斗数で考察してみました。

明けましておめでとうございます!

本年も、どうぞよろしくお願いします。

 

さて。シリーズ化しつつある《紫微斗数を使った有名人考察》。

今回とり上げるのは、昨年、人気アイドルグループ「AKB48」を卒業した、

《あっちゃん》こと前田敦子さん。

千葉県出身の21歳(2012年現在)。

 

2005年に『AKB48オープニングメンバーオーディション』に合格し、

センターのポジションに抜擢されました。

その後、売れ出すまでに苦労しながらも、

2006年には『会いたかった』でメジャーデビュー。

2007年に紅白歌合戦出場をはたしました。

 

当時、オタク向けアイドルというイメージが強く、

まだまだ世間の認識もまだ薄かった彼女。

 

しかし、2008年の『大声ダイヤモンド』から徐々に人気が高まり、

2009年の『RIVER』では初のオリコンウィークリー1位を獲得。

これを期に大ヒット曲を連発しAKBは一躍『国民的アイドル』に。

それにともなって、彼女の人気も急上昇しました。

 

AKBがヒットし出してからは連ドラやバラエティー番組にも挑戦。

2011年にはソロデビューと映画初主演も果たします。

そして昨年2012年。

ファンやメンバーに惜しまれつつ、今年の8月にAKBを卒業。

今後は女優業などで活動したい、という理想を掲げています。

 

今や知らない人を探すほうが難しいほど人気の高いAKB48。

そして、その中心的役割を担ってきた前田敦子さん。

はたして彼女はどんな命盤をしているのでしょうか?

 

さっそく考察に入りましょう。

いつもと同じように、命宮を中心とした《三方四正》からみていきます。


  

 

まずは彼女自身の性格や生き方をみる『命宮』。

命宮に鎮座するのは帝王の星『紫微星』なんですね。

 

紫微星は、この紫微斗数においてすべての星を統括する中心の星。

グループで中心的役割だった彼女の命宮にふさわしい、

まさにセンターの星だといえます。

ここに、援助を意味する『右弼星』と、

目上からの引き立てを表す『天鉞星』が入ります。

 

帝王の星といわれる紫微星ですが、吉星が同宮しないと、

どこか物足りない人生、色気のない風貌になってしまう傾向があります。

しかし彼女の場合、ふたつも吉星が寄り添っていますから、

紫微の能力を最大限に生かせる状態であるといえるでしょう。

 

次に、財運を表す財帛宮を見てみましょう。

財帛宮には蓄財の星『武曲』と、安定を表す『天相』が入ります。

副星では、高貴な星『天鉞』と、楽しみの星『天喜』が入ります。

さらに武曲星には『自化権』がつきます。

武曲と天相は両星とも堅実な性質を持ち、

地道な努力のもとコツコツと財を築いていくエネルギーがあります。

また、労力を表す化権もいますので、

彼女が今まで売れるまでにしてきた苦労は相当だと言えるでしょう。

 

続いて第一印象などを表す遷移宮。

入っているのは『貪狼星』のみ。これは芸能の星ですね。

ひとつの星しかないため与える印象も画一的になりますが、

凶星が入っていないので、とりたてて問題はないでしょう。

貪狼星は《自由》と《社交》の星です。

メディアでみかける彼女は、落ち着きと品格を感じさせます。

それでいて気さくに振る舞う姿は、遷移宮=貪狼の特徴をよくあらわしています。

 

では、仕事運や職場の人間関係をみる官禄宮を考察しますね。

主星では勝負師の星『廉貞』と、女帝の星『天府』が入ります。

副星は豪快な星『羊刃』と、活力の星『鈴星』が入り、

そこに芸能の星『文昌』がいますが化忌がつきます。

鈴星と羊刃は、ともに《怪我》や《トラブル》を引き起こす凶星です。

しかし以前、松井選手の考察で紹介したように、

同宮する天府星は凶星を押さえる《解約の星》です。

なので、鈴星・羊刃の悪い作用はそこそこ押さえられると判断できます。

 

化忌による凶作用も同様です。

通常《主星》に付いた化忌は、

困難や挫折、人間関係での軋轢を頻繁に引き起こす危険要素となりますが、

この場合《副星》に付くので、天府の解厄能力で抑制できると考えられます。

ちなみに化忌が及ぼすのは、一概に悪い作用ばかりとはいえません。

芸術や芸能関係たとえば、作家やデザイナー、歌手などの方面では、

稀有な才能を発揮する場合も大変多いという傾向があるのです。

 

逆に、会社勤務で一定のサラリーを貰いながら働く、

いわゆる『おつとめ』には向いていません。つまり安定しない運勢なのです。

そういった意味で彼女は、生まれながらにして芸能界向きの人物なのです。

 

さて、三方四正の考察はここまでにして、時期の考察に入りましょう。

 

まずは10年運。

13歳~22歳の10年運の命宮には、なんとまったく星が入っていません。

よくも悪くも、運勢は周りの環境、人間関係に大きく左右される時期です。

つまり、環境によって運命が決まってしまう、ある意味で不安な時期ですね。

 

主星がない場合、向かい側の遷移宮に入る星がもっとも強く作用します。

この時期の遷移宮には、愛の星『天同』と研究の星『巨門』がいまして、

医療の星『天刑』に、大吉星の『化禄星』がふたつも入っています。

10年の総合運を司る命宮はカラッポですが、遷移宮の状態が良好なのです。

 

財帛宮には、人気の星『太陽』と職人の星『天梁』が入り、

さらに『生年化権』と『自化権』まで付きます。

太陽と天梁の組み合わせには《カリスマ性の発揮》という意味があります。

化権の作用もともなって、財を誘引する力が高まる時期ということです。

 

官禄宮には感性の星『太陰』と古典芸能の星『龍池』、

さらに宗教・哲学の双星『天空・地劫』がいます。

天空と地劫はともに、空虚・紛失・孤独などを表す凶星です。

彼女にとって、仕事での困難や苦労が多々出てくる時期でもあります。

しかし逆に、精神的に強くなることでその壁を乗り越え、

必ず良い成果に結びつく時期だと考えることができます。

 

実際の来歴と1年運を照らし合わせてみましょう。

まずは彼女がオーディションに合格した年の運勢から。

この年の命宮には主星がなく、あるのは副星の火星と禄存。

火星はトラブルの星でもありますが、

気丈な性質をもっていて、勝負ごとには強いです。

禄存星は物質運を象徴しています。

悪くはありませんが《軸》となる主星がないため、

本人自身にはまだ力がない状態といえます。

では、なぜオーディションに合格することができたのか?

向かい側の遷移宮に注目してください。

太陽と天梁に鳳閣がいて、さらに生年化権に自化権がいます。

先ほど説明したとおり、名誉と名声をカリスマ性によって勝ち取る組み合わせです。

年運では、遷移宮に該当するので、

自分の力というよりは《与えられる名誉》、

もしくは《与えられるカリスマ性》という意味になります。

さらに付け加えると、遷移宮には「面接試験の運勢」という意味もあります。

彼女にとっては、合格するべくして受けたオーディションだったというわけです。

 

次に、AKBとして初めて紅白歌合戦に出場した年をみてみます。

命宮には芸術の星『太陰』、芸能の星『龍池』、天空星と地劫星ですね。

そして、太陰星に《この年限定の》吉星、化禄が飛星します。

官禄宮には名誉と名声の象徴である太陽と天梁、そして化権と自化権。

女優としてのデビューもこの年なのです。

仕事面では、大いに発展が期待できる運気が巡っていたわけです。

 

また遷移宮には天機星と天馬星が入ります。

どちらも《環境の変化》を暗示する星です。

ちなみに彼女はこの年、プロダクションを移籍しています。

 

続いて、通称『もしドラ』で有名になった、

「もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら」

での映画初主演。さらにシングル『frower』でソロデビューした年の考察です。

この時期の命宮は、太陽と天梁、鳳閣と生年化権に自化権です。

先にも説明したとおり、命宮の状態は文句なし。

ただ、他の宮の状態があまり良くありません。

財帛宮には天空と地劫がいますし、遷移宮は火星と禄存のみ。

官禄宮にいたっては星が入っていません。

これらのことから、映画初主演やシングルデビューといった仕事は、

自ら進んで挑戦したというよりも、

自分の人気や実力の評価に見合った仕事がそのまま来た、といえそうです。

彼女が今までの積み上げてきた実力が、結果として表れた年なのです。

 

最後に、AKB48を卒業した昨年の運気をみてみます。

命宮には開拓者の星『七殺』と芸術の星『文曲』、

そして才気の星『化科』がいます。

独立心と強い意志が芽生える時期です。

それにともなって、自分の将来像が明確になってくる年ともいえるでしょう。

 

官禄宮には、変動の星『破軍』がいます。

仕事面での、大きな変動の暗示が顕著にでていますよね。

 

さらに詳細に読み解くために《飛星術》を使って、

命宮から化禄と化忌を飛ばしてみます。

 

『飛星化禄』は父母宮に、『飛星化忌』は兄弟宮にそれぞれ飛びます。

父母宮は目上や上司、兄弟宮は仲間に対する運気を見る場所です。

つまり、上司からの引き立てと仲間との別れを、同時に体験するという暗示です。

兄弟宮には『天同』という平和主義の星が入っています。

グループ間の人間関係は基本的には円満だったのです。

にもかかわらず、訪れる別れ。

AKB卒業は、自分のためとはいえど相当名残惜しかったことでしょう。

 

では、今後の彼女の活躍を願って、今年《巳年》の運勢を見ていきましょう。

命宮には知恵や学問、移転なども象徴する『天機』、

変動と移動の星『天馬』、そして色情の星『天姚』がいます。

今年も忙しく、多方面で活躍する時期といえそうです。

天姚もいるので、恋愛も活発になりそうですね。

遷移宮と官禄宮の状態があまり良くありませんが、財帛宮の状態は上々。

本年も活躍が大いに期待できるわけです。

 

少しし趣向をこらして彼女の恋愛、結婚運を考察していきたいと思います。

『子女宮』と『夫妻宮』からみてみます。

まずは将来の結婚相手をみる『夫妻宮』から。

ここには開拓者の星『七殺』と学問と芸能の星『文曲』、才知の星『化科』です。

七殺はスピード感があって、強く勇ましい星です。

文曲と化科もつくので、彼女の配偶者になるのは、勤勉で頭脳明晰。

かつ個性のとても強い人物といえるでしょう。

もしかしたら同じ業界の男性かもしれませんね。

 

続いて、性的恋愛の傾向を見る『子女宮』をみていきます。

子女宮には太陽と天梁、鳳閣に生年化権と自化権。かなり良好な状態。

本来ならば、恋愛力はかなり高いはず。

しかし、彼女は恋愛に溺れない。それには理由があります。

表に現れない部分、本音の部分は《飛星術》で明らかになります。

命宮から化禄と化忌を飛ばしてみます。

命宮化禄は官禄宮に飛びますが、命宮化忌が子女宮に飛ぶのです。

飛星させた化禄と化忌は、人生におけるプライオリティーを表しています。

彼女にとっては、恋愛よりも仕事が優先なんですね。

もちろん恋愛に興味がないわけではありませんが、優先順位が低いわけです。

 

しかし、あれだけ魅力的な女性です。

運命の時期が巡れば、彼女にも幸せな結婚が訪れることでしょう。

彼女の婚期については、機会があれば考察してみたいと思います。

 

いかがでしたでしょうか?

今回は彼女が女性アイドルということで、一風変わった考察もしてみました。

では今回はこのへんで。

 

 

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