占いが残酷なのではなく時代が残酷だっただけ[運勢が弱い者の処世術]/コラム

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占いが残酷なのではなく時代が残酷だっただけ[運勢が弱い者の処世術]

占いを研究していると、あることに気が付きます。

ただ研究には2つあるんですね。

ひとつは座学。そして実践学です。


この座学と実践を重ねることで、

占いの概念から真理がわかります。


そうやって、教則本とは違う解釈、

より基本概念に忠実な解釈を見つけるのです。


ある占いで悪い結果が出ても、
別の占いの新しい手法で占うと良い結果が出たりします。

過去の占いを打破していく、それも重要なポイントなのです。

かつて占いは、個人の幸福や
可能性を追求するものではありませんでした。

国家や社会や「家」を、
守るためのもの
だったのです。

その『家』の命運を誰に託すか。

それを調べるツーツだったのです。

 


何人かいる子供の中で、

出世したり財を成すパワーの最も強い子供を選ぶために、

占いが使われたのです。


言い換えれば、

それ以外の子供は見捨てるか、

または踏み台にしていたわけです。



貧しい時代、飢饉もあるのです。

戦争も頻繁に起きます。

ですから、個人を守るのではなく、
『家』を守るために個人が団結する。

そのグループの中での役割を
しっかりと見極めて、逸脱させない。

 

そのルールを決めるために、

占いを活用していたんです。


ちょっと残酷な話ですが、
これは占いが残酷なのではなく、
時代が残酷だっただけです。


しかしながら、
運勢の弱い者にも処世術が与えられました。

それが
「運勢の強い人間について行く」
という方法です。

しかし、運の弱い者には、
理不尽な扱いを受けても、
ただ耐えなさいと教えられたのです。

周囲の人間も、保身が働きます。
ですから弱い側に対しては、
「我慢しなさい」
と、指導しました。

強い者にはあらがわず、従え、
という態度をとり続けたのです。

ゆえに、占い本には、
そういう意識で書かれたものが多いのです。

しかし占いの根底にある思想には、

「陽極まりて陰に転じる」

と言われています。

それが《陰陽論》です。

発展や幸運を得るためには、

「与えることで与えられる」

という理念があります。


いくら運勢が強くても、

利己的な姿勢を続けていると、いつか衰退してしまいます。

幸運をもたらす力は、いずれ去って行くでしょう。

これが、本来の占いが持つメッセージなのです。

本にはそう書いてあるけど、人道的には間違っている。

と思われる占い結果を、
原点に立ち返って検証して行くのです。

すると、理論的な間違いが証明できるのです。

どんなに占い研究家が、偏りのない解釈を目指しても、
自分のかけるフィルターからは逃れられません。

それは、ぼくも例外ではないでしょう。

という事実を、よく肝に銘じつつ、
日々の鑑定を心がけるのみです。

 

 

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中島多加仁【星読み師☆taka】

 

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