人生はいずれ墜落する飛行機のようなものだ。
人は何のために生まれてきたのか?
なぜ苦しまなければならないのか?
苦しくても生きていかなくてはならない、それはなぜなのか?
みなさんは、そんなことをよく考えたりしますか?
ぼくは毎日考えてしまいます。
暇だからでしょうか(笑)
いや、暇かというとそうでもない。
とくに忙しいわけでもないですが。
職業柄、毎日のように見知らぬお客さまが尋ねてきて、
そして悩みを話してくれます。
ひとによって大きな悩み、小さな悩み、
深い悩み、浅い悩み、
どうしようもない悩み、意外と簡単に解決しそうな悩み……
さまざまですね。
ぼくは、人の悩みを聞くのが好きです。
そして一緒に悩んで解決していくことをライフワークにしています。
どうしてそんな職業を選んだのでしょう。
想いおこすと、あれは小学4・5年生ころからでしょうか。
「人は何のために生まれてきたのか?」
なぁんてことを考えるようになったのは。
友人と比較してみると、かなり恵まれた生活を送ってきました。
が、ぼくの周辺はそれと違って、かなり荒れ狂った環境でした。
その影響がおおきいのでしょう。
しかし穏やかな表面上とは違い、
ぼく自身の心の奥底には、
つねに渦巻きながら吹き荒れている疑問があったのです。
大人になった今でもその疑問は解決していません。
ある人は、こう言いました。
「生きるということは飛行機に乗っているようなものだ」
と。
その飛行機に乗ると、機内放送がこんなアナウンスをします。
「みなさま、この飛行機は墜落します。
しかしそれはまだ先のことですので、
それまで映画やお食事などでごゆっくりお楽しみください」
飛行機に乗っている時間は、
おそらく数十年から長くて80年くらいでしょう。
つまり、これが人生なのだよと。
人生という飛行機に乗っているあいだに何をするか。
「映画」「お食事」をどう楽しみ、どう喜べばいいのか、
ということです。
なぜならその飛行機は必ず墜落し、ぼくたちは絶対死ぬのです。
それは例外のないことです。
遅かれ早かれ死ぬことが分かっているのに、
その死までどうやって過ごすか、を考えて生きなきゃいけない。
それが人としての最大の悩みなのですね。
いずれ死ぬのなら、無理して学校いって勉強することもない。
金持ちになる必要もなく、
恋愛や結婚なんてめんどくさいこと避ければいい。
どうせ死ぬなら、出生したってしょうがないし、
人から尊敬されても無意味だ。
そんなふうに考えたことがありませんか?
ぼくはありますよ。
19才くらいまでは、そうやって思考を巡らせていました。
そのため、毎日がつまらなく、ただ面白くもない日々でした。
音楽をやっても身が入らない。
スポーツをやっても続かない。
バイトをしたけどのめり込めない。
恋人ができても、すぐに煩わしくなってしまう。
そんな10代でしたね。
しかし、あるとき大きな交通事故を起こしました。
そのとき「あぁ、人間なんて一瞬で死ぬんだ」と感じたんです。
でも、ぼくは生かされた。
死ななかった。
まだ死ぬ時期ではなかった、ということが分かったんです。
あれからいろいろ考えました。
せっかくもらった命。
無駄にしてはいかんなぁと。
やりたいこと、やれそうなことを、
とことんやってみようじゃないか。
そんなふうに考えるようになったんです。
「人はなぜ生きるのか?」
生きることの喜びを感じるためだったんだ。
「人は何のために生きているのか?」
自分以外の他者と生きる喜びを共有し、共感するために。
「人はどうして苦しまなければならないのか?」
悩み苦しむことで生きる喜びが強くなり、しあわせになる力を育てるから。
「苦しくても生きていかなくてはならない、それはなぜなのか?」
じつはすでに『しあわせになりたい』と心の底で叫んでいるから。
しあわせを強く望めば、
それが堅固なものであって欲しいと願うようになります。
それは一時的な喜びや満足ではなく、崩れたりしないもの。
煎じ詰めれば「信念」だと思います。
「信じる」ことで生きている、きっとそうですよね。
何を信じる?
誰を信じる?
それは人それぞれでしょうね。
親を信じる
学歴を信じる
会社や社会を信じる
国を信じる
宗教を信じる
占いを信じる
友人を信じる
配偶者を信じる
いろいろありますね。
でも、つきるところ、
自分を信じれるかどうかです。
親は先に亡くなります。
学歴はいつか役に立たなくなります。
会社や社会は利益が優先です。
国家も国民を守ってはくれません。
宗教だって問題が山積みでしょう。
占いなんて絶対的なものじゃない。
友人も配偶者も、けっきょく自分が大事。
そう、そこそこ!
やっぱり自分に帰ってくる。
自分を信じて、
自分を愛して、
自分を磨いて、
自分を語って、
自分を残して。
自分がではなく、
自分を!!
「が」じゃなくて「を」だよ。
「が」は「我」だからね。
「我」は「自分さえ良ければいい」っていう利己意識。
利己主義なんてくそだ。
だってさ、どうせ死ぬんだぜ。
自分のしあわせなんて考えても面白くもないじゃん。
そうだ。誰かをしあわせにしよう。
いったい誰を?
誰でもいいんだ。
ぼくが気に入ったひとなら、誰だっていいんだ。
しあわせになりたいひとだけ相手にすればいいんだ。
それはぼくが探すんじゃない。
「縁」が運んでくれる。
この世で、この地上で出会えるほんのわずかな人の中から、
「縁」の濃い人だけが残ってくれる。
こちらから探さなくとも、
むこうからやってくる。
「わたしをしあわせにして!」
ってね。
だからぼくは、つねに準備しておくだけでいい。
そのひとがくるのを、ただ待っていればいい。
縁のある人たちを、ある程度しあわせにしたらお役御免だ。
そのときが、ぼくの乗った飛行機が墜落する時なのだから。
taka
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