適度なストレスによって充実感や達成感がある
ストレスが生まれるのは「欲」があるから
日々生きているだけでストレスが溜まりますよね。じつはこのストレス、『欲』から生まれているんです。「欲を断つことが悩みやストレスを消す修行」と考えるのが仏教の哲学です。しかし、出家して本格的な修行に入るわけでなく、普通の生活を送りながら「欲を断つ」というのは、ほぼ不可能ですよね。おいしいもの食べたいし、恋愛もしたい。そのためには、お金も稼がなきゃいけない。生きるためにはお金が必要だから、嫌でも仕事しなくちゃならない。そう考えると人間の生活は…
「欲によって循環し、欲で成り立っている」
と言ってもいいでしょう。ですから、ストレスと縁を切るのはほぼ不可能なんです。ストレスは、精神面のみならず肉体面にも大きな負担となって、老化や病気の原因にもなります。
適度なストレスから得られる「生きがい」
健康になるには…規則正しいリズムで生活をし、自律神経のバランスを保つ。しかし、それだけでは味気ない人生にですよね。時間や責任感、煩雑な人間関係から解放されたストレスのまったくない生活。それはまるで、滅菌室での生活のようなもの。滅菌状態は、人の免疫力や自己回復能力を低下させてしまいます。健康であって、さらに《生きがい》があり、充実感を持った生活のために欠かせないもの。それが《適度なストレス》です。この適度なストレスは、脳を活性化させます。
まずは、自分のキャパシティを知るところから始めましょう。それに応じてカリキュラムを作り、自分に見合ったストレスを加える。ちょっと無理をすれば何とかこなせる程度。これが《適度なストレス》を生みます。苦手分野に、あえて取り組んでみるのもよいでしょう。その際、重要なのが「モチベーション」です。あるいは「使命感」といってもいいかもしれません。
ところが愚痴を言いながら取り組むと、適度なストレスではなくなります。適度なストレスによって充実感とか達成感がある、だから意味があるのです。この充実感や達成感は、どこから生まれるのか?それが《目標》なのです!「なぜそれをやるのか」という明確な目的があって、はじめて適度なストレスを伴い、ある程度の到達で充足感が満たされるわけです。
その感覚は《快感》と似ています。それを経験すると、目標を達成することが病みつきになります。ベースには、明らかに《欲》の力が働いています。
「売り上げを伸ばしたい」
「認められたい」
「愛されたい」
という欲求が明確な目標を作り、モチベーションを高めるのです。《適度な欲》から目標が生まれ、そこを目指すことによって適度なストレスが得られるという仕組みです。
もちろん「欲」に身をまかせると「感情」が先行してしまう。感情が先行すると、許容量を超えたストレスを抱えてしまうんです。ゆえに
《欲》《ストレス》《達成感》
このバランスが、健康的で潤いのある生活の鍵なわけです。
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