天機星のトリセツ: シリーズ紫微斗数14主星 その2/原宿の占い師 中島多加仁 紫微斗数占い

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天機星のトリセツ: シリーズ紫微斗数14主星 その2

名称 天機星のトリセツ: シリーズ紫微斗数14主星 その2
出版社 ほしよみbooks
発売日 2023/8/14
定価 紙本版:1,540円(税込)
Kindle版:800円(税込)
Unlimited: 0円
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著者 中島多加仁

シリーズの出版企画に際して

本書は『シリーズ紫微斗数14主星』の第2弾、天機星の取扱説明書になります。

紫微斗数に使われる星は30数個から100個以上もの星を使う流派すらあります。しかし、そのうちメインキャラクターとなる『主星』は、わずか14個のみ。じつは、この14の星たちのキャラクターが重要で、そのイメージさえつかみさえすれば紫微斗数は、とても楽しくマスターできるのです。

東洋占術の本場である台湾では、自分の「生まれた時間」を当たり前のように覚えているようで、紫微斗数の研究もかなり進んでいます。そのため「紫微星の本」や「天機星の本」といった「星別」の本が多く出版されています。

それに対して日本では、これまで伝統に基づいたステレオタイプな専門書しか出版されていませんでした。

たとえば本書のテーマである『天機』という星については、一般的にこんな解説が書かれています。

「奉仕的な精神が強く、トップに立つより補佐役で輝く。頭の回転が速く、物事の処理能力も高い。器用で技術や情報、占術、哲学、宗教の世界で活躍できる。天機は変動の星であり、仕事や住居も安定せずよく動く」
なるほど、なかなか当たっているかなと思います。

ただし、ぼくの友人の天機星には、経営者もけっこういます。しかし彼らは、やはり特殊な世界で成功しています。映像関係や出版関係、古美術商とかIT系の社長もいますね。
たしかに計画性があって地力に富み、コツコツと働き者です。若いころから密かに野心があって独立し、部下の育成に苦しみながらも会社を発展させています。

では「天機星を命宮に持つと、誰もが優秀で頭脳明晰になるのか」というと、かならずしもそうではありません。天機星にだって学歴の低い者もいますし、肉体労働者で一生を終える人だって存在します。それは生まれた環境だったり、生い立ちなどによって強く影響されるからです。

さらに天機星の容姿として「肌は色白が多く、顔は細身で背は高い傾向にあり、眼は切れ長の容貌を呈している」とも記されていますが、実際にはそうでもない天機星も多く存在します。

小柄だったり、色黒だったり、ふっくらとして眼もパッチリとした天機星も何人か鑑定したことがあります。ただ、やはりそれは100人のうち5人程度で、ほとんどは解説書に準じた容姿が多かったです。

三國志や西遊記と並ぶ中国の怪奇小説『封神演義』に、周国の軍師である姜子牙またの名を太公望という人物がおりまして、それがのちに天機星になったという思想もあります。

太公望は少年ジャンプで有名なマンガの主人公なので聞き覚えがある読者も多いと思いますが、崑崙山の道士として登場し、史実上では文王と武王に仕える軍師でした。殷の紂王を牧野の戦いで討ち破るほどの優れた知性がある戦略家であったと記されています。
でも現実には、そんな歴史上の人物のような偉人なんているはずありませんよね。

天機星は独主でなければ、命無正曜になるパターンも多いです。命無正曜とは、命宮に主星がなく、対宮である遷移宮に主星が2つ入る状態です。天機の場合、太陰・巨門・天梁の3つの星と同宮することがあり、本来の天機の性格を大きく変えてしまいます。

命無正曜であれば、他の副星の影響を強く受けますし、また育った環境や出会った人からのインスパイヤによって別人格になる場合もあります。何千、何万と鑑定を経験すれば、ひとつの星に対して次第に共通点や行動パターンが見えてくるようになります。この本では、ぼくをはじめ、お弟子さんたちプロの鑑定師の膨大な鑑定サンプルと、ほしよみ堂で毎月開催している研究会での検証をもとに、より実在感のある星の解説に成功しました。
つまり本シリーズは、紫微斗数の「使える」説明書というわけです。
その星をもった人が、どういう考え方をするのか。
どういう行動パターンで動くのか。
そんな素朴な疑問から、使命や集団の中での役割、アイテムや色にいたるまで、かなり掘り下げて書いたつもりです。このシリーズ本をきっかけに、紫微斗数の面白さを知ってもらうと同時に、より多くの優秀な占い師が生まれることを切に願っています。

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