西洋占星術から紫微斗数まで/コラム

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西洋占星術から紫微斗数まで

占星術・・・というと、まず西洋占星をイメージしますよね。

いわゆる『星占い』。それが西洋占星術です。


いまでこそ、テレビを見ても雑誌を開いてもかならず眼につく星占い。


しかし数十年前の日本の若者たちに、

「西洋占星術って知っていますか?」

と質問したら、ほとんどのひとが首を傾げたでしょう。


それくらい西洋占星術は、

当時の日本人にはめずらしい占いでした。


その証拠に、どの雑誌を開いても、新聞を開いても、

星占いコーナーは、当時まだ存在していなかったのです。


西洋占星術を有名にしたのは、

昭和41年に出版された1冊の単行本でした。

門馬寛明氏の『西洋占星術』(光文社)がベストセラーとなったからです。


それによって西洋占星学は、一躍注目の的となり、

あっというまに占術界のメインとなりました。


さて、その歴史の裏を覗いてみると、

37年ころから興った『第一次占いブーム』 と呼ばれる動向が見逃せません。


黄小娥氏の『易入門』、

そして浅野八郎氏の『手相術』が、

それぞれ同じ光文社から刊行されていたのです。


両書とも大ベストセラーとなって話題でした。


そこで光文社『占いシリーズ』の第3弾として白羽の矢が立ったのが

神秘性とわかりやすさとを備えた『西洋占星術』だったわけです。

とくにここ数年になって、

鏡リュウジさんの女性誌を中心にした活動が功を奏し、

西洋占星術の占い師がたくさん輩出されるようになりましたね。


その結果、

女性誌にはかならず『星占い』のコーナーが常設するようになり、

やがて一般誌へも波及しました。


さらには、TVや新聞でも『星占い』を扱うようになって、

メディアの占いといえば『占星術』という扱いになりました。


いまでは、日本人で西洋占星学を知らない人はいませんよね。

いつのまにか、自分の生年月日と同じような感覚で

『自分の星座』を言えるようになったのです。

ところが歴史を紐解いてみると、

なんと今から1100年以上も昔に、

西洋占星学の原型が、すでに日本に渡来していたのです。


時代は、空海をはじめとする遣唐使が活躍していたころ。

日本の文明の基礎をつくった人たちがたくさん輩出された時代ですね。


平安時代の貞観7年のこと。西暦では865年です。


唐から帰国した僧侶が、

ギリシャの『テトラビブロス』という

占星術の原典となる漢訳書を持ち込んだのです。

平安時代といえば、

まさに安倍晴明で知られた陰陽師が活躍した時代。


つまり国家あげて、神秘学を政治や経済に取り入れようとしていたのです。


しかし鎌倉時代を経て、室町、江戸と流れるに連れて、

完全に命脈が絶たれてしまったのです。


日本に再び西洋占星術がよみがえったのは、大正3年のこと。


『天文ニ依ル運勢予想術』

という本が出版されました。


けれども、この本は難解だったので、一般には普及しませんでした。

ちなみに、その本では『占星学』と呼ばず、

『考星学』という名称が使われていたのです。


さて、平安時代に西洋占星術の文献を用意してくれたのは中国でした。

その中国では、西洋占星術をうまく中国風にアレンジしました。

それが『七政四余』です。「しちせい-しよ」と読みます。


それまで中国では、徐子平が生んだ『子平八字推命』が占いのメインでした。

日本では、「四柱推命」とか「淵海子平」と呼ばれている優れた運命術です。

              ↑(えんかい-しへい)


その四柱推命、つまり「子平八字」と占星術とをあわせて

『星平会海』という複雑な占いへと発展させたのです。

 ↑(せいへい-かいかい)

そしてついに中国の占術家は、

七政四余や星平会海を基本にして、

占星学を完璧に東洋化した『紫微斗数』を誕生させるに至りました。

西洋人と東洋人の違いが、それぞれの占法の性格によく現れています。


その精密度や適格性も、われわれ東洋人にとって有利なものとなり、

しかも詳細な用件に対して判断できるようになりました。


にもかかわらず、これらの占星術が日本で流行しなかった最大の理由があります。


それは、 生まれ時刻が判っていないと命盤を作成できないことでした。


とくに当時の紫微斗数は、

110個もの星を採用していたために、

命盤をつくるプロセスが複雑すぎて占うまでに時間がかかってしまったのです。

時代を経て、わが国民も「母子手帳」に生まれた時間を記入する習慣ができました。


そして、ようやく紫微斗数は、

最近になってその存在をにわかにアピールし始めました。


ただし、なんといっても原型は中国人のための占星術。

そのまま使ったところで日本人の感覚にしっくり来るはずはありません。


考えても見て下さい。

漢民族は、ともかく吉凶を知りたがる民族なんですよ。


「私は、この男性と相性がいいですか?」

「いえ、残念ながら、結婚したらとても苦労しますよ」

「わかりました。では、ほかの男性を探します」


こんな感じで、女性といえども割り切ったクールな面が漢民族の特徴です。


日本人女性なら、深く思い悩んでしまいますよね。

で、悩んだあげく、

それでもその男性と一緒になる人が多いでしょう?


だから4組に1組が離婚するのです。

ですから現代日本の紫微斗数は、

吉凶をわざと甘めにして、

その対処法を提示できるように改良されているのです。


日本人の心理を覗くと、

「ただ良いか悪いかを知りたいのではない」ということがわかります。

そういう意味で占星術というのは、

その時代や民族性を考慮して、どんどん改良する必要があるのです。


ともあれ東洋占星術は、

古今東西の学問的な集大成なのです。


各人種や地域、それぞれの時代のエッセンスが

凝縮された濃厚な「本格命術」なのです。

 taka

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